【日本アルプス全縦走の旅 11日目】2014年9月12日 小河内岳避難小屋~塩見岳~熊ノ平小屋 (南アルプス)
この日は塩見岳を越えて熊ノ平小屋まで歩きます。
雲にすっぽり包まれた朝、Tさんより一足先に小屋を出発。
稜線上を歩いていると、厚い雲の向こうで、東の空が次第に明るくなるのが感じられました。しばらくすると、突然東側の雲にぽっかりと穴があき、そこから朝焼けに染まる富士山が。
厚い雲にあいた窓のような丸い穴に浮かぶ富士山。息をのむような美しさでした。
(↑雲から見えた朝日)
塩見岳までは樹林帯が続きます。
朝の森の冷たい空気が身体に沁みわたる。森の中でドイツから来られたカップルと遭遇。海外旅行でトレッキングなんて素敵過ぎる。
(↑朝の森)
塩見岳山頂近くは岩の急坂。登りごたえのある楽しい登山道。
塩見岳山頂からはこれまた360°の大パノラマ。いつしか空も晴れ、この時には雲一つない青空になっていました。毎日毎日天気に恵まれています。
(↑塩見小屋は改装中でした)
南には荒川三山はじめ、これまで歩いてきた山々。北を見れば長くのびる仙塩尾根、その先には間ノ岳や農鳥岳、仙丈ケ岳や甲斐駒ケ岳が。どこまでも続くその尾根を前に、心が躍ります。
歩き始めたころには遠くにうっすらと青く見える程度だった間ノ岳などの山々も、今ではその輪郭や緑の木々、白い岩がはっきりと見えるほど近くにある。なんだか不思議な気分でした。
(↑塩見岳から、仙塩尾根)
塩見岳を後にし、なだらかにのびる仙塩尾根を進みます。
(↑仙塩尾根から見る、白根の山々)
(↑仙塩尾根の森)
天晴れの空の下、最高の尾根歩き。いくつかのピーク、お花畑を越えて熊ノ平小屋に到着。目の前にそびえたつ農鳥岳を拝みながらテントを設営し就寝。
翌朝起きるとテント表面に霜がついていました。
冷え込みの厳しい夜でした。