【日本アルプス全縦走の旅 10日目】2014年9月11日 千枚小屋~荒川岳~小河内岳避難小屋 (南アルプス)

前夜の千枚小屋での楽しい宴の思い出に浸りながら、三伏峠を目指して朝4時ごろに出発。雲に覆われ風も強く、日の出前だったこともあり肌寒い。

 

千枚岳、悪沢岳、中岳と前日歩いてきた山を逆に戻っていきます。

前日には360°の大展望を見せてくれた中岳頂上もこの日は何も見えず。昨晩千枚小屋の方から「がんばれよ」といただいたパンケーキを食べてエネルギー補給。こういったものが一番力になり、心も満たされます。涙

 

荒川前岳の西側には崖が切り立ち、なかなかスリリング。そこから一気に標高を下げて森歩き。靄がかかる神秘的な雰囲気の中、苔むした林を進みます。

凛とした空気が心地いい。

 

森を歩き、間もなく小河内岳に到着!というところで突然の雷雨(時々あられ)に見舞われました。

ちょうど小河内岳の稜線上にいた私。落雷の恐怖におびえながら早足で駆け抜け、小河内岳の避難小屋に命からがら転がり込みました。

 

するとそこには仙人のような風貌の男性が(以下Tさん)。息を切らして入り込んできた私を「いらっしゃい」と優しく迎えてくれた彼との会話は、とても刺激的で今も心に深く残っています。

こんな偶然の出会いに、そして彼と出会わせてくれた雷雨に感謝しなければ。

 

そして、この日の夕焼けがすごかった。小屋に着いてしばらくすると雨は降り止んだのですが、厚い雲はそのまま残っていました。

 

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(↑雨が止み、雲間から日差しが)

 

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(↑避難小屋)

 

その雲と夕焼けとが織りなす光景が圧巻で、あまりの美しさにTさんと二人、小河内岳頂上に呆然と立ち尽くしたのでした。

 

日が沈むのを見送って小屋に戻り、就寝。

 

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(↑夕日とTさん)